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 ====================================== 将来の行方 ====================================== 

やがて辿りつくは、夢幻の場所。

        夢の回廊 -dreaming Corridor-

来たはいいけど、周りは迷路だらけ。
今の居る所を説明してみると、まず塔の中。1階に居る。横はとても広い。
そこに、どこへ続いているかともわからない無限の螺旋階段が、ランダムに存在する。
空間には不思議なドア。どこへ行けばいいのだろうか??

僕の未来は無限にある。ドアの先は成功か失敗か…?
ランダムに開けてしまうべきか、慎重に開けるべきか。
僕は今、考えているんだ。






1時限目は小テストだった。
わたしは一番後ろの席だから、プリントを回収する。
烈くんは突っ伏してた。裏のままのテスト用紙を回収する。
ん?
なんか書いてあった。
『魔神の剣 +50 力+5 魔-5 WT+50 属=闇』
『常人では持てないほどの重さを誇る剣。』
『巨人が持つ剣であり、振り下ろせばその剣は唸りを上げ、相手の頭を叩き潰すという。』
『持つ者の潜在能力を引き出し、魔力までをも力に変える。』

相手の頭を叩き潰すって、恐ろしや。
もろ何かのゲームの内容だと思う。

勝手に読んじゃって、良くないと思ったけど、何だろうと思ってつい読んじゃった。
全く、何考えてるんだか、烈くんは…。

烈「オウッーオウッーオウッー…」
烈「ブランカじゃないぞ」

零「何のこっちゃ…」


烈「ウッ…ウッア"ァ"ッ!」

零「狂気が上がった。キモさが上がった」

彷徨「賢さが下がった。ヒットポイントが下がった」

未夢「マジックポイントが上がった」

ノリで言ってみた。

烈「って、なんでみんなそこだけノリがいいんだよ!超弱くなってるじゃんか!」
烈「キモさが上がったってなんだよ!しかも、なんか微妙に納得できるし!」

しちゃうんだ。

未夢「テストの調子、良くなかったの?」

烈「言わんといて下されや…」
烈「あー、一人称変えようかなぁ」

未夢「何、突然」

烈「私から僕に変えようかと思ってますが」
烈「私というのは漫画の影響で、男なのに私と言っていたのがカッコ良かったからなんですが」

未夢「そんな理由なんだ」

烈「私が僕に変えると、ホントにボク〜?みたいな」
烈「子供みたいに退化すると思います。これはやばい」

想像してみた。似合いすぎててヤバイ。

未夢「あははっ」

思わず笑ってしまった。

烈「でも普段は私なので、私というような場面で私が僕とかいうとさ」

烈「『子供が紛れ込んでる!』と思われそうで」

未夢「うん。そうなりそう」

烈「なんかある意味面白そう」

未夢「え」

いいんかい。

烈「その分、かなり痛い感じなんですが」
烈「ただ変えるならかえるできっぱり変えないと」
烈「他人見てて、僕とか私とか俺とか言い分けてる人見ると、統一しろよ、とか思ってしまう」
烈「まぁ大事な場とかだと、普段の敬語で僕を使っててもさ」
烈「どうしても『私』にならざるを得ない時もあるかと思うけどね」

未夢「わたしはずっとわたしだけどなぁ〜」
未夢「ねぇ彷徨、彷徨は一人称考えたことないの?」

彷徨「何言ってるんだ。俺はずっと俺だ」

なんかかっこいいセリフ。
でも彷徨のちっさい頃とかが僕だったら…やだ、なんか可愛いかも。

未夢「ねぇ彷徨、僕って言ってみてよ」

彷徨「いやだよ。未夢が言うなら言う」

未夢「何よそれ。いやよ」

彷徨「それと同じだ。押し付けるなよ」

未夢「ぐぬぬ」

彷徨「それよりお前、テストできたのか?」

未夢「ま、まぁまぁね…」

烈「拉致問題、年金、閣僚の人材一新、首相領収書、耐震偽装、記者記事…」
烈「考えるのが必要なことはたくさんあるね」
烈「答えはよくわからなかったけどね」

未夢「そこはわかるようにしないとね」

烈「ねぇねぇ、うちの国の税金って、何に払われたら納得する?」

未夢「えっ、何突然?税金?う〜んと…」

烈「昨日ニュース見てたけど、私たちって余分なことにお金払ってるんじゃないかなって思ったの」
烈「意味なくお金くれって言われてあげる人なんていないでしょ」
烈「だから、じゃぁどうしたら上げられるかなって」

彷徨「買い物と同じだよ。お金払うなら、払った分だけ価値のあるものをもらえればいい」

烈「じゃぁっ、私たちが普段お金を使っているものってなぁに?」

未夢「う〜んと…お菓子?」

烈「未夢さん、なんか違うよ…」

彷徨「紅瀬、奇遇だな…今のは何となく俺もそう思った」

未夢「なっ、何よ二人してっ。彷徨まで何となくって何!」

烈「彷徨まで って、私ならいいのですか…」

彷徨「話を戻して、何にお金使ってるか、だろ?まず家のローンとか家賃じゃないか?」

未夢「なるほど!そうしたら、電気水道ガスなどの光熱費ね」

零「…電話、インターネットなどの通信費」

烈「あと、ゲームとかマンガとかアニメとか!」

未夢・彷徨・零「「「それはない」」」

烈「っていうか同じタイミング!ハモらなくてもいいじゃん!」

彷徨「未夢に対してなんか違うと常識的なことを言ったかと思えば…」

未夢「そうだよ…って、彷徨!わたしが常識ないみたいじゃん!」

零「そもそも、ゲームとかは生活の中で最低限必要じゃなくてもいいものだろ?」

烈「それはそうだけどっ、今じゃネットとか普及してコピーされてるじゃん!」
烈「ってことは、私たちはそれらを手に入れるのにネットを介してお金を払う必要があるってことだよ」

彷徨「うーん…俺んちネットないけど」

烈「それに、制作者さんたちが可哀想」
烈「それにエンターテイメントは、うちの国が世界に誇るものの一つだよ!」

未夢「わたしにはよくわかんないや…」

烈「だから、わたしたちは制作者さんたちにお金を払うべき!ってことで!」
烈「もし私が総理大臣になったら、家賃と光熱費、通信費とエンターテイメント代を税金にするよ」

彷徨「紅瀬政権かよ」

零「カオスになりそうな気がするな」

わたしも、烈くんが総理大臣になって演説しているところを想像して、苦笑いした。

烈「工事とかは民間化してさっ」
烈「道路の補修とかは、それを必要とする人たちだけがお願いすればいいわけだしっ」
烈「でも、私たち1人1人が若いうちから母国のことを真剣に考えていかないと、ダメだと思うんだよっ」

彷徨「闇無…紅瀬は何の影響を受けたんだ?」

零「さぁ…俺は知らない」

烈「あとー、お給料ない人は税金なしにしてー」

キーンコーンカーンコーン…

烈「あ、鐘鳴っちゃった」

政治ごっこ遊びのような雑談の時間だった。
でも烈くんの言うとおり、1人1人が色んな事を真剣に考えていかなきゃっていうのは、わたしもそう思った。

確かに、最近のニュースは、あまり朗報ではないものが多い気がする。
中国の製品は、何かの模倣物だとか。
日本は、小さな女の子を攫う事件があったり、政治も上手く行っていない。
最近の殺人事件ニュースは、発端がよくわからないことだったり。
米国は他国で粛清せざるを得ない状況になっていたり。
世界大丈夫か…見てきたニュースをそう思った。

烈「さっきの休憩時間の時と話変わるけど」
烈「上級シスアドはITパスポート、上級シスアドはITステラジストという風に名前が変わるそうだね」

未夢「なあにそれ」

烈「パソコン関係の国家資格だよ」
烈「私はただ『上級』という名前に惚れてやる気が出ただけだから」
烈「これだとやる気がなんとなく失せます」

未夢「もっと他の…」

烈「他人に言わせればもっと他の資格を、とか言われそう」

ぎくり。
言うとこだったよ。
同じタイミングで話されたので、引っ込んだら、これだった。

烈「別に、有利か有利じゃないかとかで資格を狙っているわけではなくて」
烈「ただの自己満足の為なのだ」

あまり勉強出来る人というか、やる気のありすぎる人が傍にいても逆に困る気もする。
『俺はどんだけでもできる』とか言われてしまうと。
近くにいたら、自分は無理でも頑張らないといけない気がする。
みんな気楽にやってるんだから、無理しなくてもいいのに。

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昼になった。
もう2月もたけなわだ。一番寒い時期。
学食でラーメンを頼んで席に座った。他の生徒たちの会話が聞こえる…。

男子1「あそこはダメダメだな」
男子2「一つダメなものが見つかると、それに属するものはみんなダメという認識になるわぁな」

男子1「今日も新聞で、ある大手電機メーカーが作った冷蔵庫が発火したという情報があってよ」
男子2「あそこの作るものはみんなダメで信用できないと思ってしまうわ」
男子1「みんなダメなわけじゃねえんだ」
男子2「でも、一つがダメなせいで全部ダメだと思われる」
男子2「家だってそう。その辺の子供が犯罪を犯せばあの家の奴は、となっちゃうんだよ」

男子2「だから、なんでも一生懸命にやらにゃならん」
男子2「おたくんとこはダメだよ」
男子1「失礼だろぉ」

わたしも最初そう思ったけど、その男子の後の話を聞いてちょっと気持ちが変わった。

男子2「自分は関係ないと思っちゃいけない」
男子2「本当のことをぶつけて、その人が自分の国を愛して、悪いことをいいことに変えにゃいかん」

昭和時代のオヤジさんみたいなことを言う人が、ここにいた。
今の時代、見ず知らずの人に説教とか、嫌われるからとか恨まれるからと言わない人が多いけど。
なんだかとっても勉強になった。
こういうのこそ本当に『有難い』(中々ある話ではない)と思った。
なんか何でもない事で感動した。

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何でもない一日がもう終わった。帰宅後。

未夢「あちゃー」

洗濯機周辺が乱雑だ。衣類はどうせ洗うから良いものの。
衣類についた汚れが洗濯機に移ってしまったり。
前に洗った服を拾い上げた時にできたであろう、水の染みや糸くずなどが何故か散乱していた。

未夢「仕方ないなぁ」

ということで、洗濯機を掃除した。

優先順位違(たが)えたかもしれないが、目の前に気になること、自分が出来ること、すぐ済むこと。
それならば優先物を差し置いても先に済ます。
じゃないと、放っておいていつまでもやらなさそうだ。

来週はまだ2月なのか。もう3月かと思ってた。

未来「未夢ー、ご飯よー」

未夢「はーい!」

掃除に集中してたら、もうこんな時間だ。

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ご飯食べてお風呂済ませて、布団に寝っ転がっていた。
ふと、何でもないことを考える。
きっと今日の社会の小テストの影響だろう。
理系に来たけど、うちの普通科では社会が1時限だけある。

わたしが今寝っころがっていられるのも、パパやママのおかげだ。
パパやママは今まだ若いけど、わたしが歳を取れば当然パパやママも歳を取る。
でもわたしが二十歳を迎えても、パパやママたちもまだ若いな…。

今二十歳を過ぎたぐらいの人たちの親が、60歳を超えていたら。
もしかしたら過去、原爆後で家が無くて、他人の家に住み。
その主の鼻息を恐れながら暮らしたのかもしれない。

そういう人たちが親になったとき、子にはそういう思いをさせたくない、と思って甘やかしたら…。
その子供が我慢や苦労を覚えずに将来親になったとき、大した教えをその子孫に与えることは出来ないかもしれない。
そしたら親になったその子のまた子孫は、その親をどう思うかによってまた色々と変わっていくのかもしれない。

かくまってもらうということは、その主人の鼻息を恐れながら暮らす、というものなのだろうか?
まぁ確かに、何もしなくてもご飯お風呂寝所確保できるのだから、それぐらいのリスクは当然なのかもしれない。


自分にリスクが訪れたとき、その大小に関わらずそれが見合うものであるか、というのは誰でも考えると思う。
だけど、そこで判断や納得までいきつくだろうか?
己のみで判断すればあとのリスクリターンは全て自分の責任。
いや、別に他人を参考にしてもそうなんだろうけど。
他人と同じ行動を取れば責任というより『そういうものなんだ』という妥協というか。
そういうおちがつくのだろう。

そういうことを考えるのは、やがて自分が独り立ちした時のことを想定してのことだ。

自分がしっかりしてれば、完璧であれば言われることはない。

完璧になればいいだけの話だけど、そんな人間いない。

もし自分に全ての責任があっても何らかの理由をつけて、外側にも落ち度があるように自分に言い聞かせる。
そうじゃないとやってられない。
それが、弱者の理屈なのだ。

もしわたしが大学生で一人暮らしを始めたら…数百万円持っていたとしても、働かなかったら。

家賃や通信費、ご飯その他が一ヶ月で10万が数年で力尽きて、ホームレスへの道にまっしぐらだ。
年に一回しか試験が行われない国家資格や、1年に二回しか行われないものがある。
時間は足りないが、一発で受からないといけない。
節約術も覚えないといけない。
料理を覚えないといけない。
雑学を勉強しないといけない。
やることがありすぎる。
何も知らない。

もう結婚できる年だけど、今は青二才過ぎる。今するのは焦りすぎる。
確かに、結婚は早くした方がいい。
でもそんなのは優れた人じゃないとすぐ墓場のバッドエンドだと思ってしまう。
もし自らに、本当にそれ相応の生きる力があるのか、他人と生きていける知識や力や余裕があるのか…。
そういうことを真面目に考える必要がある。
否、考えなければいけない。




今の若者、同年代は何を考えてるだろう。
10代、20代って何でもできる年だ。
なのに、仕事見つけたら仕方なくそれに一本筋で。
30代くらいになってから仕事してただけだったなぁ…って思うのかな。
もったいない気もする。
人生の基礎を築けたのならいいけど。
やる気がないといいつつ今をだらだら過ごしてる自分を考えて思う。
わたしは、将来どうなろうとしてるんだろう…。

将来の夢かぁ…。

夢とは良くも悪くも高望みしたり底辺の底辺を考えてしまうと思う。
仕事って、やりたいものだったなら遊んでいるかのように楽しいのかな。
でも同時に、自分がご飯を食べていけるほどの、人を喜ばすほどの技術を持ってなきゃいけない。
あと、徹夜とかもあるのかな。

説明されないとわからないかと思われても仕方ないくらい、昔から遊び呆けていたかもしれない。
けど、それくらいは想像に容易い。
何しろ、夢とは努力せずに挫折するなら、まず簡単になれる代物ではないということだ。

わたしに職人技があるかと問われれば、大多数の一般人が十中八九「ない」と応えるだろう。
まぁ、別の技術はあるかもしれないけど。



とりあえず、夢はでっかく目標は小さく。
いきなり大きな鯛は釣れない。
しかしそんなにいきなり大きな鯛を釣りたいのであれば、長い時間をかけて努力しないと。
そうしたら、不可能ではないかもしれない。
世の中では、最初駄作で徐々に良くなっていったという話は、逆にあまり聞かない。
普通の物事なら徐々に良くなっていくのだけど、そういうものじゃない。

でかいものに仕上げるだけの準備ができれば良い。
ある会社は、業界随一といって言いぐらい製作頻度も少ないし時間かけすぎだ。
けど、ブランド名という信頼が生まれるくらいの精度の作品を作っている。
そんなことできるのは人によるので、数打ちゃ当たるにするか、じっくり腰をすえるかはやる人たち次第だ。


今日の宿題はとりあえず全て終わらせた。
数学とか化学とか、今すぐ終わらないやつはやっていないけど。
いつもなら暇さえあれば寝てたけど、今日は暇さえあればなんか考えごとしてた。

未夢「将来かぁ…」

思わず声が出た。
就職とかお仕事もそうだけど、プライベートは?
お嫁さんにはなりたいかな。
そう思ったら、自然と彷徨の顔が思い浮かんだ。

でも、彷徨と新婚さんだなんて、わたしなんかでいいのかな?
一緒に過ごしてる風景が想像できなかった…と思ったけど、3年前そうだったんだよね。
人生に運を使い尽くしちゃったかもしれないな…。
そう思いながら、眠りに落ちた。