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 ====================================== 元気な姉御肌 ====================================== 

【背景:なし、立ち絵:なし、BGM:なし】

未来「未夢、起きなさい、朝よ」
未夢「う・・・ん」

【背景:未夢の部屋、立ち絵:未来、BGM:???】

未来「起きたわね。起きたなら早く支度しないと遅刻よ」
未夢「うん・・・」

【立ち絵:なし】

ばたっ。
一度起こした上半身をまた倒れさせてしまった。
そして毛布に包まる。

未夢「うう・・・寒すぎる・・・早く春になれ〜」
未来「何言ってるの、未夢の中は春真っ最中でしょ」

!!

未来「早く支度しないと朝ごはんも間に合わなくなるわよ」

ばたん。
ママは早く支度を、と2回言って出て行った。
目覚めたけど・・・あんなの反則。

 【背景:リビング】

今日の朝ごはんの主食はフランスパン。
他のおかずは昨日と一緒だ。
しかし西遠寺にいたときの朝食と比べたら内容が豪い違いだ。
雰囲気はどっちもいいからいいけど。

【立ち絵:未来(困り顔)】

未来「パパが朝ごはんを作らせてくれないの・・・」
未夢「え、なんで?」

【立ち絵:未来(怒り顔)】

未来「そこ!そこなのよ!もう聞いてよ未夢!」

聞いてますってば。

未来「パパったら、『ママに作らせたら台所が焦げる』ですって!失礼しちゃうわよね。ね?未夢」
未夢「あはは・・・」

【立ち絵:なし】

彷徨『お前に料理を任せたら、色々焦げる』

しかし、その内容に似たことを誰かさんに言われたことのある記憶が何故だかふつふつとよみがえった。

未夢「そうだね!失礼な話ですな!」

【立ち絵:未来(きょとん顔)】

未来「あら?未夢?」
未夢「ごちそうさま!」
未来「どうしたの、パパの料理おいしくなかった?」
未夢「おいしかった!」

出されたものは全部平らげている。でもそこで、自分の言動にはっとした。

【立ち絵:未来】

未夢「ごめんなさい、ちょっと思い出しごと・・・」
未来「もしかして、彷徨くんのヒステリーかしら?」
未夢「ぅ・・・」

なんでこういうことは鋭いのか。

【立ち絵:未来(笑顔)】

未来「やーねー朝からのろけられちゃった」
未夢「お、遅れるから、急ぐね!」
未来「気をつけて行ってくるのよ」

【背景:玄関】

まったく・・・あいつのことちょっと考えてると、まるで考えを見透かされたかのようにばれてしまう・・・。
そんなに挙動がわかりやすいのだろうか?
ちょっとは是正しないとな、と思うのだった。



 【背景:外】

今日は比較的暖かいほうだ。昨日の雪はすっかり溶けてしまった。
それでも冬特有の乾燥した空気、このツンとした冷たい匂いは相変わらずの寒さを誇る。

未夢「うう・・・寒い」

思わずつぶやいてしまうほど。誰かに文句を言いたい。

 【背景:電車の中】

電車の中の人たちは寒さなど感じもしないかのように無表情で乗っている、気がする。
日ごろ仕事で疲れてるからなのか何なのか・・・
変な顔したら恥ずかしいからか。
これだけ人がいながら会話がまったくないのも怖い。
どこかに学生の友達同士が会話しててもおかしくないものだと思うんだけど。

 【背景:駅前】

駅を降りると改札の向こうで彷徨が軽く手を上げていた。
挨拶も兼ねた、ここにいるぞ、との合図だ。

【立ち絵:彷徨】


未夢「おはよ」
彷徨「おはよう」
未夢「・・・」

未来『パパったら渡した料理すると台所が焦げるっていうのよ』

なんとなく無意識にママの言葉が思い出された。なぜだろうか。
それと、昔に彷徨に言われた記憶が同時に蘇った。

彷徨「・・・どうした?」
未夢「わ、悪かったわねわたしが料理すると台所が焦げて」
彷徨「え?」
未夢「そりゃぁあんたには敵わないけどこれでも上達してるんだからね」

【立ち絵:彷徨(呆れ顔)】

彷徨「おい、すまん、いつの話だ・・・」

勢いでしゃべってしまっていた。

未夢「なんとなくよ」
彷徨「なんとなくって・・・分けが分からん・・・」

 【背景:正門】

女子1「おはよー!」
女子2「おはよ〜」

朝の挨拶が思い思いにかけられている。
電車に乗っていた人たちも目的地についたら、このように明るい挨拶を交わしているのかな。

【立ち絵:烈】

烈「あっ、おはよう」
未夢「おはよう烈くん」

【立ち絵:烈(笑顔)】

烈「同じタイミング、奇遇だね!」

登校時間に生徒が集中するのは8時から8時25分まで。
この短い間の中なら、これから長い間登校していれば、奇遇でもなんでもなくなるだろう。

【立ち絵:烈(疑問顔)】

烈「・・・いつも西遠寺くんと一緒なんだ?」
未夢「うん、まあね」

【立ち絵:烈(困り顔)】

烈「こ、こっちだって零と一緒だから!」
未夢「え?」

【立ち絵:烈(泣き顔)】

烈「うわぁぁぁん!!」

【立ち絵:なし】

烈くんは脱兎の如くすごい勢いで何故か走り去ってしまった。

未夢「・・・え・・・?」

【立ち絵:零】

零「・・・すまん。気にしないでくれ」

【立ち絵:なし】

取り残された零くんがそういうと、彼は烈くんの後を追いかけていった。

【立ち絵:彷徨】

未夢「・・・ちょっと彷徨さんや、あれはどう反応すればいいのでせう?」
彷徨「・・・さぁ・・・闇無が気にするなというから、気にしなければいいんじゃないか」

今の出来事を気にしなくなるというのは、なんだか神経が麻痺していくような恐ろしいことのような気がした。

未夢「これから毎日大変ですなぁ・・・」

無意識にため息が出た。

 【背景:黒】

 【背景:教室】

女子1「おはよー」
女子2「おはよー!」

ここでもみんな思い思いに朝の挨拶をしている。
挨拶をするのはやっぱり気持ちがよいと思う。

【立ち絵:彷徨】

彷徨「・・・ふわぁ」
未夢「どうしたのいきなりあくびなんかして」
彷徨「ああ、小説読んでたら眠れなくなってな」
未夢「それそんなに面白いの?今度貸してよ」
彷徨「ホラーものだぞ?」
未夢「うっ」

わたしは怖いものは大嫌いだった。

未夢「こ、この真冬にホラー小説なんか読むばかが、ど、どこにいるのよ・・・」
彷徨「悪かったなばかで・・・もうプリンやらないぞ」
未夢「・・・彷徨は頭いいわね〜もう天才よっ!よ〜しよしよしよし!」

【立ち絵:彷徨(><顔)】

彷徨の頭を大げさに撫でた。

【立ち絵:彷徨(笑顔)】

彷徨「ぷっ・・・あははっ。お前、急にプリン好きになったよな。中学の頃そんなだったか?」
未夢「前から好きだったけど、その真の美味しさに気づいたのよっ!」

【立ち絵:彷徨】

彷徨「・・・ほう・・・どんな?」
未夢「あの口に広がる柔らかさ・・・中ではつるつるとした触感と甘い味、彷徨も食べればわかるわよ!」
彷徨「わかったわかった」
未夢「じゃぁ今日こそ行くわよ!」


【立ち絵:彷徨(口元への字)】

彷徨「わりぃ、予定見たら来週まで休みなしだった」
未夢「えー!あんたはアホかぁー!」

【立ち絵:彷徨(脱力顔)】

彷徨「俺のせいにするな・・・」

【立ち絵:烈(笑顔)】

烈「おはよー、なになにどうしたの?」

烈くんがきた。早速会話の中に入ってきた。

【立ち絵:烈(笑顔)、彷徨】

未夢「烈くん聞いてよ」
彷徨「ややこしくなるから広めるな・・・」
烈「え・・・私仲間外れなの?」

烈くんはいきなり泣きそうな顔になった。

【立ち絵:烈(泣き顔)】

烈「転校一日目から堂々のイジメ?」

一日目は昨日のはずでは。

未夢「違う違う、彷徨がプリンを食べに行ってくれないって言うのよ!」

【立ち絵:烈(?顔)】

烈「・・・話の流れが全然わかりませんが」
彷徨「わからなくていいぞ」

【立ち絵:烈(泣き顔)】

烈「やっぱりいじめ?」
未夢「また今度機会があれば、話すよ」
烈「えええ・・・」

烈くんは今どうしても知りたいようだった・・・。



 【画面更新】

未夢「あー終わったぁ・・・」

【立ち絵:彷徨】

彷徨「まだ1時間目終わったばっかりだぞ・・・」

【立ち絵:烈】

烈「・・・」

烈くんは彷徨の顔をじっと見ていた。

【立ち絵:烈、彷徨】

彷徨「なんだよ?」
烈「西遠寺くんって顔綺麗だよね」
未夢「ぶっ!」

【立ち絵:なし】

わたしは吹いてしまった。

【立ち絵:烈、彷徨(困り顔)】

彷徨「何がだよ・・・」

【立ち絵:烈、彷徨】

烈「いや、ふと見たら、肌荒れとか全然ないなぁって」
彷徨「なんで。紅瀬は肌荒れしてるのか?」
烈「昔は皮膚病とかだったけど・・・それより年取ると荒れるじゃん。鼻の穴とか大きくならない?
彷徨「どういうことだ」

年を取ると鼻の穴が大きくなるとはどういうことなのか、わたしもぜひ聞きたい。

烈「いや、鼻の穴っていうか、鼻の周りの穴?ごめん略しすぎた!」

略すな!

烈「年取ると鼻の周りにぶつぶつできるじゃん!」
彷徨「そうかもしれないが俺たちまだそんなに老けてない」
烈「そうなんだけどね〜。でもいつまでも若くいたいよね」

わたしとしてはそう思うけど、男の子は別にいいのでは・・・。そう思ったのだった。

【画面更新】

次の社会の時間は視聴覚室に移動しての授業だ。

【イベントCG 4_烈_社会の授業、先生に当てられて急いで立ったところ】

教師「紅瀬くん」
烈「え?あ、はいぃっ!」



何かやましいことでもしてたのかと聞きたくなるような反応。

教師「ここ答えて」
烈「はい!え〜と」

烈くんは小声で話しかけてきた。

烈(未夢さんわかんない!教えて!)

わたしかよ!

えーとなんだっけ、確かあれは・・・

 教科書を見て助言する
→記憶を頼りに助言する
−−−−−−−−−−−−−分岐!!−−−−−−−−−−−−−−−−−

わたしは答えが載っている教科書の部分を指さして伝えた。

教師「そうね、ありがと。紅瀬くん座っていいわよ」

未夢(ほっ)

烈(未夢さんありがとー)

未夢(どういたしまして)


 【画面更新】

【立ち絵:烈(笑顔)】

烈「未夢さんさっきはありがとね」

【立ち絵:烈(笑顔)、零】

零「何がだ?」

烈くんの話しかけに反応する前に、零くんが聞き返していた。

烈「さっきの授業中助けられたんだよ、当てられて答えられない問題だったから」
零「あんなの誰でも答えられるぞ」

烈「それでも助けてくれた未夢さん大好き」
零「そんなこというと、西遠寺が・・・」

【立ち絵:零、彷徨】

彷徨「いや、かまわんぞ」
零「なに」
彷徨「未夢は俺の自慢だからな」

【立ち絵:なし】

ぼっ!

【立ち絵:零、彷徨】

零「うわ、むしろ自惚れに変えたか・・・素直にむかつくな」

・・・。

零「ん、どうした光月」

【立ち絵:烈(笑顔)、零】

烈「あらあ〜固まってますね」
零「誰のせいだろうな」
彷徨「俺かよ」
零「お前以外に誰がいる」
烈「もしかして私が好きって言ったからだったりして」

【立ち絵:零、彷徨】

彷徨・零「「それはない」」

 【立ち絵:烈(泣き顔)】

烈「ハモりながら言わなくても・・・」


−−−−−−−−−−−−−分岐!!−−−−−−−−−−−−−−−−−
 

わたしは記憶を頼りに正しいと思う答えを小声で伝えた。

教師「・・・前の席の人は別の答えある?」

ええええええええ。なんか違ってた。


 【画面更新】

【立ち絵:烈(泣き顔)】

烈「未夢さんの大嘘つき〜。みんなの恥さらしになっちゃったじゃないか〜」
未夢「あはは、ごめんごめん。今度あったらちゃんと答えるって」
彷徨「また間違った答え教えるんじゃないか?」

【立ち絵:彷徨(むすっ顔)】

彷徨が横やりを入れてきた。

未夢「む、わたしをなめないでよ!今度は大丈夫なんだから」
彷徨「しかし、紅瀬もちゃんと勉強してないからいけないんだぞ」

【立ち絵:烈(驚き顔)】

烈「西遠寺くんまで私の敵!?」

【立ち絵:烈(驚き顔)、零】

零「まで、って、そもそも誰か敵だったのかよ」

【立ち絵:零、彷徨】

彷徨「とりあえず、要するに他人に頼って他人のせいにするなということだ」

【立ち絵:烈(困り顔)】

烈「うう」

【立ち絵:烈(困り顔)、零(笑顔)】

零「烈のお守りはこれから西遠寺に任せるか」

【立ち絵:零(笑顔)、彷徨】

彷徨「勘弁してくれ・・・」

【立ち絵:なし】

彷徨はうんざりした顔をしながらそっと席の椅子から立った。

【立ち絵:彷徨】

未夢「どこいくの?」
彷徨「委員会のやつが呼んでたからな。俺委員会関係ないのに・・・」

 【立ち絵:烈(困り顔)】

烈「さっきの二人のやり取り傷ついた」
未夢「あ〜よしよし」
烈「シクシク・・・」


--------------------------------------------------------------------------------
 【画面:教室(更新)】

【立ち絵:彷徨】

未夢「彷徨、お昼だよ」
彷徨「お前は俺の保護者か・・・」
未夢「え?」

【立ち絵:彷徨(怒り顔)】

彷徨「そんなこと言われなくてもわかってるっ」
未夢「そんな怒鳴らなくても」
声「そうそう、未夢は西遠寺のことが好きなだけなんだから」
未夢「そうそう・・・ってちがっ・・・って違わないけどっ・・・って惠ちゃん!?」

【立ち絵:惠】

武乃邑 惠(たけのむら めぐ)ちゃん。この高校に入ってできた最初の友達。
去年同じクラスだったが今年度は隣同士のクラスになってしまったので、お互いのクラスを行き来することがあった。

【立ち絵:惠(口開け)】

惠「慌てすぎだっつーの」

【立ち絵:惠(口開け)、彷徨(怒り顔)】

彷徨「おまっ、勝手に別の教室に入るなよ」

【立ち絵:惠、彷徨(怒り顔)】

惠「ケチくさいとモテないぞ」

【立ち絵:惠、彷徨】

彷徨「いいよ別に」

【立ち絵:惠(ニヤ顔)、彷徨】

惠「あそっか、未夢がいるもんね〜」
未夢「ちょっと惠ちゃん!」

【立ち絵:惠(ニヤ顔)、彷徨(呆れ顔)】

彷徨「そうそう、こいつは一緒に飯すると飲み物こぼしたりするから迷惑なんだ」
未夢「ってそれはあんたもでしょうがっ!」

【立ち絵:惠(ニヤ顔)、彷徨(驚き顔)】

彷徨「あれっ、そうだったっけ・・・」

【立ち絵:惠(笑顔)、彷徨(驚き顔)】

惠「あは、ええのう夫婦漫才〜」

夫婦言うな。

【立ち絵:惠】

未夢「ところで今日はどうしたの?」

【立ち絵:惠(疑問顔)】

惠「ん?何が?」
未夢「まだお昼食べてもないのに来るなんて珍しいなと思って」

【立ち絵:惠】

惠「ああ、なんか面白そうなやつが来たって聞いて一目見ようと思ってさ」

早い話が野次馬である。

【立ち絵:惠】

惠「ねぇね、どこの子どこの子〜?」
未夢「わたしの前の席だよ」

【立ち絵:惠】

惠「おお、前かっ。ところで彼の名前は?」
未夢「紅瀬 烈くんよ」
惠「へぇ〜」

 【立ち絵:なし】

と話していると、烈くんがこちらを向いて惠ちゃんと烈くんの目があったみたいだ。

【立ち絵:惠】

惠「ちわーっす、あたしは武乃邑 惠」

【立ち絵:烈(きょとん顔)、惠(制服)】

烈「どうも、初めまして。紅瀬 烈です」
惠「へーぇ、不思議な格好してるねー。その手袋取らないの?」
未夢「ちょっと惠ちゃんっ」

【立ち絵:烈(困り顔)、惠(制服)】

烈「これはその・・・冬は寒いので・・・」

 【立ち絵:惠】

惠「ねぇ未夢」

惠ちゃんは小声で聞いてきた。

未夢「うん?」

 【立ち絵:惠(疑問顔)】

惠「この子人見知りなの?」

そうは思えなかった。
昨日ぶつかったときは、初めてだったのに向こうから話しかけてきたから。

【画面更新】

昼休みの時間になった。

 【立ち絵:烈(疑問顔)】

烈「未夢さんはこれから食堂?」
未夢「今日はお弁当だから教室でもいいけど、たまに食堂で食べたりもするよ」

 【立ち絵:烈】

烈「そしたら、一緒に行ってくれないかな、その、まだ食堂よくわからなくて」
未夢「いいよ」

 【立ち絵:烈(疑問顔)】

烈「・・・西遠寺くんはいいの?」
未夢「え?彷徨?」
烈「うん、そう、いつも一緒じゃない?」
未夢「そんな〜別に常に一緒というわけじゃないよ」
烈「そうなの?」
未夢「今日はあいつは別の友達と行ったみたいだし」
烈「未夢さんは他のお友達と食べないの?」
未夢「彷徨が行っちゃったから惠ちゃんと食べようかなと思ったけど」

 【立ち絵:烈(困り顔)】

烈「あ、それじゃあ私は遠慮するよ」

何を気にしたのだろうか。
最初は積極的に聞きに来たのに、ひっきりなしに遠慮の気持ちが垣間見えた。

未夢「でも、烈くんが来たのが早かったから」

 【立ち絵:烈(疑問顔)】

烈「え?」
未夢「だから、案内してあげるよ?食堂」

 【立ち絵:烈(笑顔)】

烈「あ、ありがとう」
未夢「うん。ところで零くんは?」

烈くんこそ、いつも零くんと一緒のような気がした。
でもそれはわたしがいうところのわたしと同じなのかもしれない。

 【立ち絵:烈】

烈「零なら勝手にどっか行っちゃったよ」

 【立ち絵:烈(怒り顔)】

烈「ついていこうとしたらあいつ早くて。ぶつぶつ」
未夢「そうなんだ。じゃぁわたしたちも早く行こうっ」

 【立ち絵:烈(笑顔)】

烈「うん!」

まるで小さな子のような、元気な反応だった。

 【背景:食堂】

 【立ち絵:烈(疑問顔)】

烈「うわーいっぱいいるね」
未夢「あちゃー出遅れたか・・・」
烈「これはどうやって買えばいいの?」
未夢「あそこに行列があるよね?先頭にある券売機で食べたいものの券を買って、カウンターで交換するんだよ」

 【立ち絵:烈】

烈「なるほど。カウンターで直接言うんじゃないんだね」
未夢「それじゃわたしは、そこの席を取ってるから、食べ物取ったら来てね」
烈「うん」

わたしは一人席について、待ち人を待った。
ほどなくして無事お盆を手に入れた彼がやってきた。

 【立ち絵:烈(笑顔)】

烈「もっと複雑なのかと思ったけど、意外とそうでもないんだね
未夢「人が混雑するのが致し方ない悩みなんだけどねぇ〜」

 【立ち絵:なし】

男子1「おっ、光月。西遠寺から乗換えか」

後ろの席からクラスメイトの男子のからかいが聞こえた。

未夢「烈くんが食堂初めてだから、案内だよ」
男子2「おい紅瀬、光月に付きまとうと、西遠寺に怒られるぞ」

はっはっはとその隣にいたもう一人の別のクラスメイトと一緒に笑っていた。

 【立ち絵:烈(苦笑顔)】

烈「うん・・・」

最初、烈くんに初めて会った時、とても気さくな感じがした。
それでも他のクラスメイトとは、なじめてない、気がする。
彼は人見知りをするのかしないのか・・・
わたしにはよくわからなかった。

 【立ち絵:烈】

烈「未夢さん、ここのオススメとかある?」
未夢「え?オススメ?えーと、洋食セット、かな」
烈「へえ。何があるの?」
未夢「クロワッサン風のパンに、マーガリンやコーンスープがついてて、デザートにプリンがあるの!」

 【立ち絵:烈(疑問顔)】

烈「プリン?」
未夢「そう、プリンの上にカスタードクリームが乗ってて〜」

 【立ち絵:烈(疑問顔)】

烈「そ、そうなんだ・・・」
未夢「これが甘くておいしくて〜!あ、聞いてる?」
烈「未夢さん、プリンが好きなんだ?」
未夢「・・・なんで知ってるの・・・?」
烈「知ってるというか、今の未夢さん輝いてたよ?」
未夢「そ、そう?」

 【立ち絵:烈(笑顔)】

烈「それに、今の、未夢さんのオススメじゃん」

ケタケタと笑う烈くんにはさっきわずかに見せた陰の顔は微塵もなかった。

未夢「な、なんですかー」
烈「ごめんごめん」

今度、烈くんの弱点を見つけたらからかってやるとしよう。

 【背景:教室】

昼食後の授業はいつも眠い。
前日夜更かししていなければそれほどでもない。
逆に、していればその気配は濃くなる。
お腹いっぱいとはいわないものの、胃に食べ物が入ると
体が安心してしまうからだろうか。

教師「はい、そこまで。後ろの席の人、続き読んで」
生徒1「はい」

眠くても、ボーっとしてる時に誰かが当てられたりするとドキリとする。自分が急に当てられるのではないか。
彷徨の方をちらっと見た。彼は別に眠そうな様子もなく、教科書を見ている。
わたしの視線に気づいたのか、彼の横目と目が合った。

彷徨「・・・」

口が、なんだよ と言っていた。

未夢(なんでもない)

わたしもそう口ぱくした。
彼は肩をすくめて教科書に目を戻した。
昔なら、目が合ったらわたしは恥ずかしくて即行目を逸らしていただろう。
でも、つきあうようになってからは、むしろそれが楽しみになっていた。
なんていうか、声が聞こえなくても、以心伝心してる気がしたから。

    【フラグU = 0 ならda-after002_2.aresの最初の行に移動】

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 【背景:教室】

放課後・・・

烈「未夢さーん」

気楽な声が聞こえた。

 【立ち絵:彷徨】

彷徨「つか、なんかお前やつに好かれてるな・・・なんかしたか」
未夢「初めて会った時にぶつかったくらいですが・・・」

 【立ち絵:烈(笑顔)】

未夢「どうしたの?烈くん」

烈「昨日の件、よろしくねと思って」
未夢「そういえば」

学校案内の件。すっかり忘れるとこだった。

 【立ち絵:烈、零】

零「まず、どこへ行くんだ?」
未夢「うぅん。順番とか決めてないけど・・・とりあえずどこに何の教室があるかとか、近くのものから」

 【立ち絵:烈(笑顔)、烈】

烈「じゃぁそれで。よろしくお願いします」
零「よろしく」
未夢「うむ。了解したのだ」

 【立ち絵:彷徨】

彷徨「それじゃぁ俺は先部活行くな」
未夢「うん、また明日ね」

 【立ち絵:烈(笑顔)、彷徨】

烈「ほいじゃぁね〜ばいばい〜」


 【教室案内理科室】

わたしも転校経験者だけど、まさか自分が案内することになろうとは。
ガララッ!
っていうか空いたまま。

未夢「ここが理科室」

 【立ち絵:烈(疑問顔)】

烈「あ、やっぱガイコツとか置いてあるんだ」

 【立ち絵:零】

零「ふーん・・・」
零くんがもの珍しそうに人型の模型をいじっていた。

 【立ち絵:零(驚き顔)】

零「うわっ」

 【立ち絵:烈(驚き顔)、零(驚き顔)】

烈「わああああ!!!」
未夢「ひゃっ!な、なになにっ?」
零「わ、悪い、壊しちゃった、かな」
烈「なんだよ、びっくりさせるなよ零」

わたしは烈くんの叫び声に驚いたよ。

 【立ち絵:零】

見ると零くんは人型模型の目玉を手に取っていた。
取れてしまったらしい。
零くんは眼球を元に戻した。

 【立ち絵:烈】

なんとなく烈くんを見た。
烈くんの目も取れたりして・・・なんて考えてしまったり。

 【立ち絵:烈(笑顔)】

烈「今度、みんなでここ来て肝試ししようよ」

今ので一番驚いていたあんたが言うか。
しかもこのとても寒い時期に・・・心臓が止まりかねない。
想像しただけで身が震える。
早く次の教室を案内するとしよう。




 【場所:職員室前廊下】

未夢「ここが職員室」

 【立ち絵:烈、零】

烈「ここにはお世話になりたくないね」
未夢「え、どうして?」
烈「だって、遅刻とかしたらここで説教だよね」
零「それだけのために存在してねーよ」
烈「あ、そっか」

そっかって。

未夢「ま、まぁなるべく遅刻しなければいいんじゃないかな」

 【立ち絵:烈(笑顔)、零】

烈「なるべくってことは少しはいいんだ!よーし未夢さんのお味噌汁だぞ!」
未夢「?」
零「?」

意味がわからなかった。

零「もしかして・・・お墨付きのことか?」
烈「え?ああよくわかんないけどそれそれ」

 【立ち絵:零】

未夢「零くん・・・今のでよくわかったね」
零「ああ・・・なんとなくな・・・」
未夢「何となくでもすごいよ・・・」

二人の絆が垣間見えた気がした。





 【教室案内:音楽室】

未夢「ここが音楽室」

烈くんは無言でグランドピアノに近づくと、カバーを取り外し始めた。

未夢「あ、烈くん!勝手に障ったらまずいよ・・・」

止めようとしたが、零くんは何故か止めようとしなかった。

【BGM:25_natukage-siimple_arrenge-】

ほどなくして軽快な音楽が聞こえてきた。

未夢「わ・・・」

両手ではじかれる曲は、何の曲かはわからなかったが、とてもスムーズだった。

 【立ち絵:零】

零「烈は小学生の頃にエレクトーンを習っていたんだ」
未夢「へぇ〜そうなんだ」

烈くんは時々をミスをして恥ずかしそうだったけど、いきいきしていた。

 【立ち絵:烈】

烈「・・・ふう」
未夢「わーすごいすごい」

 【立ち絵:なし】

声「誰かピアノ弾いているの?」

勝手に弾いてるのがバレた!まずい!

 【立ち絵:烈(驚き顔)、零(困り顔)】

未夢・烈・零「わーごめんなさーい!」

 【画面更新:廊下】

 【立ち絵:烈(驚き顔)】

烈「勝手に弾いたらまずかったのっ!?」
未夢「そーだよっ、止めようとしたけど聴き入っちゃって」
烈「早く言ってよっ」

 【立ち絵:烈(驚き顔)、零】

零「お前、楽器目の前にするということ聞かねーじゃん」

 【立ち絵:烈、零】

烈「それはそうだけど」

 【立ち絵:烈、零(怒り顔)】

零「肯定するな」

 【立ち絵:烈(><顔)】

烈「いてっ」
未夢「ところであれ何の曲だったの?」

 【立ち絵:烈】

烈「ゲームで流れる音楽だよ」
未夢「へぇ〜絶対音感があるんだね」
烈「そんなことないよ、何度も聴いて発音しながら練習したんだ」
未夢「すごいね」

わたしも何か習って、何かに熱中してみたいなと思ったのだった。





 【教室案内:途中】

 【立ち絵:烈、零】

烈「次はどこ行くの?」
未夢「うんと・・・体育館、かな」
零「かなって、順番は適当か」
未夢「ま、まぁ・・・」
零「他はどこを案内してくれるんだ?」
未夢「うーんと、パソコン室とか図書室とか」

 【立ち絵:烈(笑顔)、零】

烈「うわーなんか楽しみ」

なんで・・・。

烈「なんか、子供に返って探検してるみたいだね」
零「お前は今でも子供だろ」

 【立ち絵:烈(怒り顔)、零】

烈「失礼な!じゃぁ同じ年の零も子供だな」

 【立ち絵:烈、零(怒り顔)】

零「じゃぁってなんだ。同じにするな。俺は大人な子供だ」
烈「わけわかんねーよ!そうだ、未夢さんに判定してもらおう」

急に振られても。

 【立ち絵:烈(疑問顔)】

烈「零も子供っぽいよね?」

⇒子供っぽいのもいい
 零くんは大人だよ


-子供?-----------------------------------------------------

未夢「う、う〜ん、子供っぽいのもいい、んじゃないかな」

 【立ち絵:烈(笑顔)、零】

烈「やった!」

 【立ち絵:烈(笑顔)、零(疑問顔)】

零「それは喜ぶ所なのか?」
烈「未夢さんが返答してくれたら何でもいいんだよ」

次から無視したらどうなるんだろう・・・とちょっとイジワルなことを思ってしまうのだった。

⇒零くんは大人だよ-----------------------------------------------------

未夢「う、う〜ん・・・れ、零くんはどちらかというと、大人っぽい、かな・・・?」

 【立ち絵:烈、零】

烈「っていうことはあれだね、アダルトだね」

 【立ち絵:烈、零(疑問顔)】

零「そうだが・・・怪しく聞こえるのは気のせいか」

 【立ち絵:烈(笑顔)、零(疑問顔)】

烈「気のせいだよ」

アダルトな零くん・・・怪しげな文句だと思う。
これ以上は変なことを想像してしまいそうなのでやめた。






 【帰り道】

あの後も体育館やパソコン室、図書室などを案内した。
説明しながら二人のやり取りを見るのは楽しかったし、仲良くなれた感じがしてよかったと思う。

 【立ち絵:烈、零】

未夢「もうすっかり暗いね」
零「まだ5時なのにな」
未夢「でもこれから春に向けて明るくなっていくよ」
零「2月だからもうしばらくは寒くなるけど」

 【立ち絵:烈(困り顔)、零】

烈「これ以上寒くなったら私死ぬよ・・・」

 【立ち絵:烈(困り顔)】

 【立ち絵:なし】

烈くんは寒そうに手袋の手同士を這わせた。
そういえば教室案内中もずっと手袋だった気がする。

 【立ち絵:烈(困り顔)】

未夢「烈くん、ずっと手袋してたね?」

 【立ち絵:烈(苦笑い顔)】

烈「え?あ、う〜、うん、冷え性なんだよ」

あはは、と笑う烈くん。

未夢「そうなんだ・・・」

 【立ち絵:烈(苦笑い顔)、零】

零「・・・」

なんだろう、特別おかしなことを聞いたつもりはないんだけど、微妙な空気が流れた気がした。

 【立ち絵:烈、零】

未夢「じゃぁ、また明日だね」

 【立ち絵:烈(笑顔)、零】

烈「うん。今日はありがとね」
零「サンキュな、光月」

零くんは物言い方とかがなんとなく彷徨に似てるな〜と思った。

烈「バイバーイ」
零「またな光月」
未夢「またね」


 【校門:夕〜夜】

すっかり遅くなってしまった、早く帰ろう・・・と思ったけど時刻は5時。
そんなに遅いとは思わないけど、そう思わせるのは景色の暗さのせいだろう。
思わず小走りし、帰ろうと校門を抜けるかどうかというところで彷徨を見つけた。

 【立ち絵:彷徨】

未夢「あれ、彷徨」
彷徨「遅いぞ未夢」
未夢「先に帰ってくれててもよかったのに」
彷徨「・・・お前一人で夜中歩いたら・・・」

危ないから・・・とか言ってくれるのかな・・・彷徨ってば恥ずかしいやつめ。

彷徨「こけるから」
未夢「え?」
彷徨「いや、お前こんな夜中に歩いたら、暗くて蹴躓くだろ」
彷徨「で、こけて骨折されたらかなわねーからな」
未夢「わたしはどんだけアホなのよ!」
彷徨「わかってるじゃないか」
未夢「う〜、彷徨のバカ!」

 【立ち絵:彷徨(笑顔)】

彷徨「怒るなって」

先に行こうとしたら、手が暖かな柔らかさに包まれた。

 【立ち絵:彷徨】

彷徨「こうしたら、こけたくてもこけないだろ」

見るとわたしの手が彷徨の手と繋がっていた。

未夢「う、うん・・・ってかあんた本当にバカでしょ」
彷徨「お前よりはマシなつもりだ」
未夢「何よー」

空いた片方の手で彷徨をぼかぼか叩いた。
こいつは本っ当にむかつくんだから。

彷徨「ははっ。ところで教室案内はどうだった?」
未夢「うん。一通り案内したよ」
彷徨「そうか」
未夢「烈くんが楽しそうだった」

 【立ち絵:彷徨(疑問顔)】

彷徨「紅瀬が?」
未夢「なんか、子供っぽいところがあって、同級生ながら可愛らしい子だったよ」

 【立ち絵:彷徨】

彷徨「その前に、初見はびっくりの見た目だけどな」
未夢「あと零くんととても仲がいいみたい」
彷徨「そっか」
未夢「そっちは部活、どうだったの?」
彷徨「いつも通りだよ。走って練習して終わり」
未夢「自己ベストとか更新した?」
彷徨「特に記録してないけど、そうすると努力する目的とかはっきりしていいかもな」
未夢「無茶だけはしないでね」
彷徨「ああ、気をつけるよ」



帰宅 分岐1(正解)------------------------------------------------



未夢「そうそう彷徨、今日のあれは声大きいわよっ」

 【立ち絵:彷徨(疑問顔)】

彷徨「ん?なんかあったか?」
未夢「ほら、烈くんが質問されたやつに答えたあとのっ」

わたしは彷徨の自慢だとか言っていたやつである。
わが彼氏ながら、さすがにデリカシーなさすぎ。

彷徨「ああ。そうだったか?」
未夢「そうだった!」
彷徨「別にいいんじゃない?」
未夢「よくなーい!」

 【立ち絵:彷徨(困り顔)】

彷徨「よくないのか・・・?」
未夢「よくないわ!・・・よ?」

少し悲しそうな顔を下彷徨を見て、止まってしまった。

彷徨「俺は未夢の、おせっかいでも人のことをちゃんと考えたり助けてたっやりするところが好きだし、そんな彼氏になれて誇りだと思ってる」
未夢「・・・悪かったわよ。でもあんまりみんなには堂々といわないで」

 【立ち絵:彷徨(怒り顔)】

彷徨「なんでだよ」
未夢「わたしが恥ずかしいからよ!この鈍感ー!」
彷徨「なっ・・・!幼時体系に言われたくない」
未夢「その幼児体系を好きになったのはどこの誰よ」

 【立ち絵:彷徨(困り顔)】

彷徨「いや、幼児体系を好きになったんじゃないんだが・・・」

なんだか物凄く卑猥な話になっていた。

未夢「ぷ・・・あはははっ・・・もういいよ」

 【立ち絵:彷徨】

彷徨「それはみんなの前で自慢しても良いという許可か」
未夢「違っ・・・もう!勝手にしなさい!」
彷徨「勝手にしてもいいのか?」
未夢「あ〜もう〜!」

 【立ち絵:彷徨(笑顔)】

彷徨「冗談冗談」
未夢「こらー!からかうなー!」
彷徨「悪かったって」






帰宅 分岐2(不正解)------------------------------------------------


 【校門:夕方】

放課後。

 【立ち絵:彷徨(疑問顔)】

未夢「そうそう彷徨、烈くんにもっと優しくしなきゃダメだよ」
彷徨「え?なんか言ったっけ俺」

他人に頼って他人のせいにするなという内容。
確かにその通りかもしれないけど、もうちょっと他の言い方があったんじゃないかと思ったのだ。

 【立ち絵:彷徨】

彷徨「なんであいつの肩持ってんだよ」
未夢「傷ついたって言ってたよ」
彷徨「そりゃ良かったな」
未夢「なっ!彷徨ひどい」
彷徨「そういう意味じゃなくて、傷つくということはあることを気にして記憶するということだ」
彷徨「ならそれを克服しようと頑張れば成長するってことじゃないか」

いや、でもあれはただ単に悲しがってただけなのでは。

未夢「とにかくっ!彷徨はもっと他人に優しくなりなさい!」
彷徨「仕方ねーだろ、こういう性格なんだから・・・」
未夢「よくなーい!」
彷徨「甘やかしすぎるのも問題だから、むしろもっと厳しくすればいいかも」
未夢「こらー!」
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 【背景:駅前】

 【立ち絵:彷徨】

未夢「じゃぁまた明日ね」

繋がれた手はいつの間にかほどかれていた。

彷徨「ああ。また明日」

そういうと彷徨は顔を前に差し出してきた。

未夢「? なにしてるの?」

 【立ち絵:彷徨(疑問顔)】

彷徨「あれ、いつものお別れのキスはしないのか」
未夢「そんなのしないっ。っていうか、いつもしてないでしょっ」

 【立ち絵:彷徨(笑顔)】

彷徨「ははっ」
未夢「あんた本当にバカでしょ」

 【立ち絵:彷徨】

彷徨「未夢の前のときだけバカになるんだ」
未夢「わたしの前でもちゃんとしててっ。恥ずかしいからっ」
未夢「それじゃぁねっ」

それだけ言って駅の中にはいった。

未夢「はぁ・・・本当に全く」

思わずため息が出た。


 【背景:電車の中】

わたしと彷徨は付き合ってから3年。長いと言えば長いのだろうか。
でもその前の1年は色々ありすぎてもっと長かった気がした。
あれからお互いの距離感はやや短くはなったものの、普段の会話ややり取りはさほど変わってないと思う。
話題は部活の事や今日一日のこと、彷徨のちょっかい。
変わったことといえば、彷徨が少し明るくなったのと・・・お互いに少し素直になったくらい。
それ以外は特に変わってないと思う。
最近ちょっとからかいが多いけど、それは彼氏彼女になって付き合えばありふれたことなのかもしれない。






 【背景:住宅街】(帰り道2)

未夢「わ、降ってきてるよ〜・・・」

最寄り駅を出ると、雪が降り始めていることに気づいた。
降りしきる雪の中、積もらないうちに早く帰ろうと思うくらい早く家に帰りたくなった。
ここから家までの距離で帰らないうちに積もるわけはないのだが、凍える吹雪に放ってほしくない。
折り畳み傘を持ってきてはいるものの、降量は少しだったので走って帰ることにした。
夜空は暗くなり、ますます灰色の雪雲が濃くなっているのがわかる。
明日には積もっているんじゃないだろうか。

未夢「わっ」

途中、濡れた地面に足を取られて滑りこけそうになった。

彷徨『お前こんな夜中に歩いたら、暗くて蹴躓くだろ』

無意識に彷徨から言われた言葉の記憶が思い出された。

未夢「うー、わたしはそんな子供じゃありませ・・・うわっ」

どしゃっ
体勢持ち直そうとして、結果こけた。

未夢「・・・」

なんていうか、一人ばかやってる気がして、恥ずかしさと怒りで、あーもーこの気持ちどうしてくれようって感じ。
とりあえず明日は、彷徨に会ったら、まずげんこつの刑確定っ。
何とは無しに、怒りの矛先がどこかわからない末の八つ当たりだった。


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【背景:玄関】

未夢「ただいまー」

 【立ち絵:未来】

未来「おかえりなさい。今日は遅かったのね」
未夢「うん、転校生が来てて」
---(案内した場合)---
未夢「教室案内してたんだよ」
--------------------

 【立ち絵:未来(疑問顔)】

未来「転校生・・・?」
未夢「ああ、そういえば昨日ママたちに話してなかったね。あのね・・・」

 【立ち絵:未来】

未来「立ち話もなんだから、上がってからにしましょう」
未夢「ん、そうだね」



【背景:リビング】

 【立ち絵:未来(疑問顔)】

未来「それで、転校生って?」
未夢「うん。眼帯してて、第一印象びっくりな子」
未来「まぁ、そうなの」
---(案内した場合)---
未来「それでどうして未夢が案内することになったの?」
未夢「まぁ、成り行きで・・・」
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 【立ち絵:未来(笑顔)】

未来「ひょっとして、彷徨くんから浮気?」
未夢「なんでっ。違うよ、ママっ」

 【立ち絵:未来(笑顔)、優(怒り顔)】

優「未夢っ、その転校生にいじめられたらすぐにパパに言うんだぞっ」
未夢「パパも、違うって・・・」


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(案内した場合)

【背景:未夢の部屋、BGM:未夢は高校生。】

未夢「ふう・・・」

ご飯を食べた後、おフロに入って汗を流した。
もっとも、冬は寒いからそんなに汗を流すことはない。
髪の手入れをして、風呂上がりの一息というところだ。

(部屋の明かりを消す)

今日は、烈くんの色んなところを見れたな。
烈くんが来る前は、別の人が席近くなっても普通に話してた程度だったけど。
烈くんが来てからは騒がしいと言うか・・・そう、このキモチは多分…。
楽しいというものだと思う。
彷徨は相変わらずからかうし・・・。
そう、今日の出来事を振り返りながらわたしは眠りにおちていった。



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    【da-after002_2.aresの最初の行】

    (分岐:烈の誘いを断っていた場合)

    【背景:教室】

放課後・・・

未夢「彷徨っ」

彷徨「おお」

未夢「行こっ」

彷徨「ああ」

    【背景:廊下】

彷徨「それにしても、良かったのか?」

未夢「何が?」

彷徨「紅瀬に学校案内してやらなくて」

未夢「う、うん・・・」

彷徨「薄情ものだな」

未夢「な、なによ!昨日も言ったけど、彷徨が言ったんじゃない、自分で決めろって」

彷徨「まぁいいけどな」

    【背景:下駄箱】

未夢「そ、それに、元々彷徨がプリンおごってくれるって約束してたでしょ・・・」

彷徨「・・・っていうか、プリン限定なのかよ」

未夢「彷徨がプリンって言ったんじゃないの」

彷徨「いいけどな」

    【背景:校門前】

未夢「でもなんか彷徨とどっか行くの久しぶりかも」

彷徨「そうか?」

未夢「そうよ。彷徨は部活ばっかだし・・・」

彷徨「なんだ、そんな構って欲しかったのか?」

未夢「べ、別にそんなんじゃないわよ、寂しいとかじゃ・・・」

彷徨「まぁでもそうかもな。そういえばそんなに遊びに行ってないや」

未夢「中学3年生は受験生だったし、高校1年生は惠ちゃんたちと一緒だったしね」

彷徨「そうだな」

    【背景:商店街】


彷徨「商店街に来るの、久々かもな」

未夢「彷徨が一人で商店街なんて来てたら、らしくないよ」

彷徨「なんだって〜・・・って言いたいが、確かにそうだ、用事がない」

未夢「やっぱり」

彷徨「しかし、なんだかんだ寒いな」

未夢「そりゃ、真冬真っ最中だからね〜」

彷徨「手でも繋ぐか?」

未夢「えっ」

突然の申し出に、どぎまぎした。
順調に進んでいた時計の針が、突然混乱したように逆回りするような。
こ、恋人じゃあるまいし・・・
って言おうとしたけど、もう両思いなんだった。
あまりに何もなさすぎて忘れていた。

未夢「・・・」

困ってうつむいたままになってしまった。

彷徨「まぁ、嫌ならいいけど・・・」

未夢「・・・ぐ」

彷徨「え?」

未夢「手繋ぐ!」

彷徨「あ、お、おいっ」

強引に引っ張るように掴んだ。
真冬だというのに、彷徨の手は暖かかった。
それに驚いたように、しばらく握っていた。

彷徨「おーい、未夢さんや」

未夢「は、はいぃっ」

彷徨「行こうぜ」

未夢「う、うん」

か、彷徨は何とも思ってないのかな?
チラ見したけど、彷徨は何となく嬉しそうだった。
言葉はぶっきらぼうな癖に。

彷徨「・・・そういや、もうすぐ節分だな」

未夢「節分・・・ああ、そういえば」

彷徨「知ってるか?節分って、しばらく3日だけど、ある年から変わるんだぜ」

未夢「何それ」

彷徨「昔は2日とか4日の時もあったんだぞ」

未夢「へぇ〜、どんな規則?規則的?」

彷徨「う〜ん・・・表で見ると規則的なような気もするんだが・・・」

未夢「何それ」

彷徨「わからん。カレンダー的に、暦の上で節分となる日がたまたまその日だったとか」

未夢「彷徨も詳しくないんじゃない」

彷徨「悪かったな。未夢が賢くなって教えてくれ」

未夢「はいはい」

そっか。そんなイベントがあることも忘れてた。
大人になったら、していかなくなるのかな・・・。
多分、3年前くらいだったら、無邪気にやってたと思う。

未夢「ね。豆ぶつけ合う?」

彷徨「しないよ。子供じゃあるまいし」

未夢「そっか」

彷徨「それに、未夢は、福だから、外に言ってもらったら困る」

未夢「・・・え?」

彷徨「・・・いややっぱり鬼だな。料理とかやばいし」

未夢「なんですとぉ〜!」

彷徨「あっはは」

繋いだ手は解かれていたけど、二人で走り出していた。


    【背景:ファミレス前】

彷徨「ここで良かったか?」

未夢「うん。彷徨がおごってくれるなら、なんでもいいよぉ?」

彷徨「なんかそのびみょーに、おごりを押してくるのはなんなんだ・・・」

未夢「えへへ」


    【背景:ファミレス内】

店員「お二人様ですか?奥の方へどうぞ」

未夢「彷徨は何頼むの?」

彷徨「俺はコーヒーでいいや」
彷徨「決まったか?」

未夢「ま、まだよ!」

メニューを見てみるが、新メニューなどはなさそうだ。

未夢「うん、いいよ」

彷徨「すいませーん」

・・・。

店員「お待たせしましたー。ごゆっくりどうぞ」

わたしのっ。プリンアラモードがっ。運ばれてきたっ。

彷徨「なんかすっげー目輝かせてるな」

未夢「彷徨、ありがとぅっ。わたし、幸せだよっ、いただきます!」

彷徨「安い幸せだ・・・」

未夢「ノンノン、よくわかってないなぁ、君はっ」

彷徨「なんだよ・・・」

未夢「彷徨と来て、彷徨がくれるから、嬉しいんだよ」

彷徨「・・・はいはい」

未夢「彷徨、照れてる」

彷徨「わかったから、早く食べろよ」

未夢「そうします」

ぱくっ。

未夢「わぁ〜」

彷徨「ただのプリンだろ・・・何がそんなに美味いんだ」

未夢「おいしい〜」

彷徨「CMに出れそうなくらい美味そうに食べるな・・・」
彷徨「どんな味かと思ってしまうよ」

未夢「彷徨も食べてみる?」

すくっとすくってスプーンを差し出した。
って、こんなこと昔もあったような・・・違うか。
あの時は逆に、差し出された方だったな。
彷徨が食べた後のスプーンを差し出されて、恥ずかしくて・・・。

彷徨「俺は甘いものはいいよ」

未夢「何よ、美味しそうって言ったのに、美味しさを分かち合わないの?」

彷徨「わかったよ、わかりましたよ、食べるよ」

未夢「彷徨、そのまま」

彷徨「え?」

未夢「あーん」

彷徨「・・・あー」

ジト目で苦笑いされたけど、抵抗が無駄だと思われたのか、そのまま口をあけた。
わたしのプリンを、そのまま口の中へ運んであげる。

彷徨「・・・やっぱり普通のプリンだ。お前、凄すぎるぞ」

未夢「なによ、この美味しさがわからないっていうの」

彷徨「わからん・・・」

彷徨は口直しにコーヒーに口をつけた。

未夢「彷徨ってそんなに甘いもの苦手だったっけ?」

彷徨「いや、未夢ほど露骨に大好きってわけじゃないだけだよ」

未夢「そう」

彷徨「未夢、お前、プリンで多少ラリってるだろ」

未夢「プリンプリン〜」

彷徨「ダメだこりゃ・・・」


店員「ありがとうございました〜」


未夢「あ〜おいしかった」

彷徨「そりゃ良かった」

未夢「彷徨、ありがとうね」

彷徨「どういたしまして」

未夢「彷徨、また来ようね」

彷徨「機会があればな」

未夢「絶対だよっ」




寒さで頭が追い付いてきた。

わたしは何をやってたんだ。

自分が食べたプリンを彷徨に差し出して、それを彷徨は・・・。

ああーあああああ。わたしってば大胆すぎでしょ。

ってかフケツな子だと思われてないよね?よね!?

彷徨を睨むように見上げたが、普通だった。

それを見て、覚めた。

彷徨は、嬉しくなかったのかな・・・?

彷徨「どうした?手を摩って。寒いのか?」

未夢「え?あ、うん・・・」

上手く言葉が出なかった。

彷徨「どれ」

未夢「わっ」

彷徨が手を握ってきた。

彷徨「うわ、お前、冷たいな。そんな冷え性だったっけ?」

未夢「さ、さぁ、わかんない・・・」

彷徨「ん?お前、顔赤いぞ、風邪か?」

未夢「し、知らないっ。そうかも」

彷徨「どっちだよ」
彷徨「俺の手で暖めてやろう」

未夢「なっ!そういうのいいから!」

彷徨「いいからいいから」

未夢「よくなーいっ」

彷徨「あっはは。元気じゃん」

はっ。

してやられた。




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