かれんだー0表示(即更新なし) 1秒待ち クロスフェード更新 カレンダー1日目表示 クロスフェード通常 CG消去 1秒ウェイト ====================================== 転校生 烈 ====================================== 【背景:なし、立ち絵:なし、BGM:なし】 声「未夢、起きなさい、学校に遅刻するわよ」 未夢「うう〜寒いよぅ・・・」 声「ほら、起きなさい。早く起きないと朝ごはんも食べられなくなるわよ」 布団に包まろうとしたら、急にその温もりがなくなった。 【背景:部屋(未夢)、立ち絵:未来、BGM:???】 女性「おはよう、未夢」 未夢「う〜ママッ!返してよう〜ふえ〜ん」 そこには満面の笑みで見るわたしのママ・未来(みき)が布団を持ちながらこっちを見降ろしていた。 【立ち絵:未来-怒り顔】 未来「ダーメッ。返したらまた寝るつもりでしょう?パパも下で朝ごはん作って待っているんだから」 【立ち絵:未来 ポーズ-笑顔】 未来「早く着替えて下りてくるのよ」 未夢「はーい」 【立ち絵:なし】 バタン。 ・・・また寝ちゃおうかな。 でも学校に遅刻するし、ママの言うとおり早く着替えよう。 【背景:洗面所】 洗面所で顔を洗う。 【立ち絵:未来】 未来「未夢、起きてきたわね」 未夢「うん、おはよう、ママ」 未来「はい、おはよう。・・・髪梳かしてあげるから、こっちへいらっしゃい」 未夢「うん」 【背景:部屋(ママ)】 ママの部屋に行き、鏡台の椅子に座わると、頭に心地よく流れる櫛の感触がした。 せっかく冷水で頭を覚ましたのに、気持ちよさのあまりまた夢の世界へ旅立ってしまいそうだ。 未来「未夢ももう高校2年生になったのね」 未夢「なに?今更」 未来「え、だって、なんとなく」 未夢「おかしなママ」 でも、そう・・・もう高校2年生。 ママが帰ってきて、ルゥくんがオット星に帰って、もう3年も経つのだ。 3年経ったけど・・・・・・背はあんまり伸びなかったから、ちょっと悲しい。 髪はあの頃のまま、ロングストレートを続けている。 【立ち絵:未来】 未来「はい、終わったわ」 未夢「ありがとう」 毎日髪の手入れは大変なので、たまにママにしてもらったりしてる。 【背景:玄関】 手入れが終わったところで、リビングの方へ歩いていく。 すると中からいい匂いがしてきた。 【背景:リビング】 パパ・優(ゆう)はエプロンをかけて朝食を作っていた。 未夢「おはよう、パパ」 【立ち絵:優】 優「おっ、おはよう未夢。ちょうどできあがったところだよ、はい」 いつもどおり朝の挨拶をすると、手にした皿をテーブルに並べ終え、パパも椅子に座った。 テーブルには、バタートースト、ベーコン、目玉焼きにレタスのサラダがあった。 コーンスープまで揃っていてとてもゴージャスだ。 【立ち絵:なし】 未夢「いただきます」 【立ち絵:未来】 未来「ママも作ったのよ、はーい」 パパが作ってくれた朝ごはんを食べようとしたら、ママが威勢よく言ってきた! 未来「じゃーん」 未夢「えっ、なにこれ・・・」 未来「鳥のから揚げ〜」 というよりは、ただの石炭にしか見えないんですけど。 【立ち絵:優】 優「ああ・・・ごめん未夢。ママはね、朝一生懸命作ってたんだけどね、また失敗しちゃって・・・」 パパがママの代わりに申し訳なさそうに弁解した。 【立ち絵:未来】 未来「いいから、一度だけ味見してみて、ねっ、お願い」 未夢「うう・・・勘弁してください」 朝のゴージャスなご飯が冷めます。 未来「この次はもっとおいしく作るから、今回のは食べて、ねっ」 なんか、理由がおかしいってママ。 そう思いながらパパが作ったバタートーストをかじる。 ベーコンや目玉焼きもおいしいんだけど、サラダとコーンスープだけ食べ終えて、食卓を後にした。 未夢「ごちそうさま」 【立ち絵:優】 優「あれ?未夢、全部食べないのかい?育ち盛りはしっかり食べないといけないぞ」 未夢「ううん、そういうわけじゃないけど」 【立ち絵:未来】 未来「パパったら、朝からこんなに作っても仕方ないじゃないの。意外と女心がわかってないのね」 【立ち絵:優】 優「えっ・・・」 あ、パパ落ち込んだ。 パパの料理はおいしいけど、毎朝あのボリュームはね・・・ 要するに、太るということだ。 【背景:玄関】 未夢「行ってきます」 【立ち絵:未来】 未来「行ってらっしゃい。雪が積もっているから、気をつけて行ってくるのよ」 未夢「うん」 【背景:住宅路-朝-雪積もり】 未夢「凄い雪・・・」 思わずつぶやいてしまうほど、雪が積もっていた。 空気は白くかすんだ光に覆われて、世界が白一色に塗り替えられていた。 ぎしっ・・・ぎしっ・・・。 歩くと、雪を踏む音が聞こえる。 振り返ると、わたしの歩いた後が靴跡になって白い雪の上に残っていた。 今のわたしに向かって残る靴跡を見て、何となく物思いにふけった。 あの特別だった三年前のことを思い出す。 さっきのママとの会話があったからかな? 【背景:電車内】 今、わたしは実家に住んでいる。 3年前、宇宙人の赤ちゃん・ルゥくんとそのシッターペット・ワンニャーと西遠寺に住んでいた。 ルゥくんたちと別れたあと、ママたちが日本に戻ってきた。 そしてわたしは西遠寺から実家に戻る事になったのだ。 ママ・未来は、生物学者で地球外生物を見つけるのが夢。 NASAの宇宙飛行士に選ばれていて、度々アメリカに出張に行っちゃったりする。 パパ・優は地球物理学者。ママと一緒にNASAに呼ばれたりする。 今は休暇で日本に戻ってきているけれど、またいつ二人ともアメリカに行っちゃうかわかんない。 【背景:駅前】 西遠寺にお世話になる前は、実家から女子中に通っていた。 女子中は中高一貫ではなかったため、高校に入学するには受験勉強をする必要があった。 あまり成績が良いとはいえないわたしが勉強するのは苦労したけど、努力の甲斐あって何とか入学する事ができた。 そう、彷徨と同じ高校に・・・。 高校は、わたしの実家から少し遠い場所にあるため、いつも電車を使っての登校となる。 【立ち絵:彷徨(制服&スポーツバッグ有)】 男の子「よっ」 未夢「おはよう、彷徨」 西遠寺 彷徨。わたしの・・・わたしの好きな人。ううん、今はもう彼氏と呼んでもいいのかな。 初めて彷徨と出会ったときは、そのデリカシーのなさに最悪だと思っていた。 けど同じ時間を過ごしていくうちに、本当は暖かい人なんだと気づいたら、いつのまにか好きになっていた。 【背景:住宅地(学校への道)】 中学校の時、家の事情で同じ屋根の下に住んでいたことがバレると騒ぎになりそうだった。 なので『いとこ』と言っていたが、わたしは今実家に住んでいるし、その必要はなくなった。 いとこから・・・彼氏彼女の関係になったのだ。 以前は、いとこは建前で、感じていたのは『家族』という雰囲気だったけど・・・ 恋人になる前の片思いをすっ飛ばして、相思相愛になれてしまったのだからわたしは幸せなのだと思う。 彷徨「なにニヤニヤしてるんだよ、朝から変なやつだな」 ニヤニヤしてた? 思わず頬を押さえる。 未夢「何よ!朝から酷いわね彷徨は」 彷徨「いや。また台所が黒こげになったのを楽しんでるんじゃないかと思って」 未夢「なんでそうなるのよっ」 【立ち絵:彷徨(スポーツバッグ有) ポーズ01−ニヤリ】 彷徨「さては図星だな?」 未夢「うっ・・・」 彷徨「ホント未来さんは仕方ないよなぁ・・・」 確かに。でもママがご飯を作ってくれるのは嬉しい。 前はこんなこと、なかったのだから。 彷徨「いつまでもプリプリしてないで、行くぞ!未夢」 未夢「あ、待ってよっ!」 【背景:学校の正門前、立ち絵:彷徨(制服)】 彷徨「遅いぞ、未夢」 未夢「なっ、なによっ・・・人に話しかけておい・・・きゃっ」 追いついたと思ったら、人にぶつかってしまった。 彷徨「おいおい大丈夫か・・・すみません、こいつがドジで」 未夢「あっ、すみません・・・ってアンタねー!」 男の子1「あ、こっちもごめんなさいっ、急いでてっ」 男の子2「悪いっ、今度あいつ殴っておくからっ」 男の子1「殴る必要ないじゃんっ!いたっ!って即行かよっ・・・」 【立ち絵:烈】 【立ち絵:零】 見慣れない二人が目の前を駆け抜けていった。 片方は彷徨に似ている姿で、もう片方は見たことあるような印象的ないでたちだった。 彷徨「・・・朝からお前以外に忙(せわ)しいやつもいたもんだな」 未夢「ええ・・・そりゃぁいるでしょうよ・・・一回ぶつわよ?」 彷徨「おおっと、疲れているようだったけど、元気そうで良かった良かったー」 そういうと、彷徨は走り出した。 未夢「待ちなさいよ、彷徨ーっ!」 わたしも彼を追いかけて走り出した。 【背景:げた箱】 未夢「な、なんで朝からこんなに疲れないといけないのよ・・・」 なんか朝から、ものすごく疲れた。 【立ち絵:彷徨(制服)】 彷徨「お前がお子様みたいに元気よく走り回るからだろ・・・」 未夢「あんたのせいでしょうが〜・・・!」 彷徨「わかったわかった、帰りにプリンおごってやるから機嫌直せ、な」 未夢「・・・ホント?」 プリンに弱いわたし。 彷徨「ぷっ・・・」 未夢「なによっ、悪いっ?」 【立ち絵:彷徨(スポーツバッグ有) ポーズ02−笑顔】 彷徨「はははっ。いやいいよ、約束だ、ほら」 すっと小指を差し出してきた。 未夢「・・・今更そんなことしないわよ」 彷徨「いいのか?プリンやらないぞ〜?」 未夢「・・・意地悪〜」 わたしはしぶしぶ指を差し出して、彷徨のそれと絡めた。 【背景:教室】 担任「今日は転校生を紹介します」 未夢「転校生?」 なんとなく3年前の自分が思い出された。 中学生のとき、わたしも転校を経験したことがある。 新しいところは、期待と共に不安でいっぱいだろうな・・・。 担任「入って」 未夢「あ・・・」 【立ち絵:烈(制服)】 男の子1「初めまして!今日からこの教室で勉強することになりました、紅瀬 烈(あかせ れつ)です!」 烈「よろしくおねがいします!」 そういって自己紹介した転校生は、非常に個性的な格好をしていた。 桜色の髪に青い瞳、その片方の目を覆う眼帯? 【立ち絵:零(制服)】 男の子2「初めまして。闇無 零(あんむ れい)です」 葵色の髪に藍色の瞳、ほとんど表情を変えないままペコリとお辞儀をした。 ・・・なんだか暗そう。 担任「よし。それでは、二人はそことそこ、空いてるところに座りなさい。それでは、ホームルームをはじめますよ」 【背景(更新):教室、立ち絵:なし】 ホームルームの後、みんなが珍しがって転校生を囲んでいた。 【立ち絵:彷徨(制服)】 未夢「彷徨、わたしたちも行こうよ、最初の挨拶は肝心だよ」 【立ち絵:彷徨 ポーズ01−目を逸らす】 彷徨「俺はいい」 未夢「まぁまぁ」 面倒くさそうな彷徨を引っ張って、転校生を囲むクラスメートの中に割り込む。 すると、烈くんはこちらに気づいて振り向いた。 【立ち絵:烈(制服)】 烈「あ、昨日の・・・」 未夢「どうも」 【立ち絵:彷徨(制服)】 彷徨「知り合いか?」 未夢「昨日、道の角でぶつかっちゃったの」 【立ち絵:彷徨 ポーズ02−呆れ顔】 彷徨「ドジ」 【立ち絵:なし】 ぼかっ! 【画面:揺れる】 【立ち絵:彷徨 ポーズ01−痛い顔】 彷徨「いてっ。無言で殴るなよ!」 意地悪な彷徨なんか無視! 【立ち絵:烈(制服)】 未夢「昨日はごめんなさい。怪我とかなかった?」 烈「いや〜おかげでこのザマです」 そういうと彼は、眼帯を指差して言った。 未夢「え"っ・・・ってそれ昨日もしてなかった?」 烈「冗談冗談、ははっ。なんともなかったよ」 烈「そっちも・・・、その・・・。あの!名前聞いてもいいかな?」 未夢「あ、自己紹介がまだだったね。改めまして初めまして。光月です。よろしくね」 烈「下の名前も聞いてもいい?」 未夢「未夢だよ」 烈「どんな漢字?」 未夢「未来の未に、夢って書いて未夢って読むの」 烈「へぇ、珍しい名前だね」 烈「未夢さんって呼んでいい?」 未夢「いいけど」 何故下の名前? 【立ち絵:烈 ポーズ01−疑問顔】 烈「良かった。よろしくね。ところで隣の彼はっ・・・?」 【立ち絵:烈 ポーズ01−普通】 未夢「あ、彼は・・・」 【立ち絵:彷徨(制服)-笑顔】 彷徨「こいつの保護者です」 【立ち絵:なし】 ずるっ! 【立ち絵:烈-驚き顔】 烈「え、ホント?若すぎない?」 ってそこ、信じるな。というか、突っ込む内容違うし。 【立ち絵:彷徨】 彷徨「面白いやつだなこいつは」 未夢「あ〜ん〜た〜ね〜・・・」 彷徨「俺の名前は西遠寺な」 烈「うん。下の名前は?」 彷徨「下の名を気にするやつだな。彷徨だよ。彷徨うって書いてな」 烈「未だ見ぬ夢に彷徨う、か。2人とも合う名前だね!」 【立ち絵:なし】 零「・・・」 未夢「烈くんの隣にいる人は・・・?」 烈「ああ、ほら、零っ」 【立ち絵:零(制服)】 零「・・・闇無 零」 未夢「・・・」 【立ち絵:零(制服)-目を閉じる】 零「・・・」 ・・・以上、おわり? 【立ち絵:烈-苦笑い】 烈「え〜と、なんて呼べばいいかな…」 彷徨「好きに呼んでくれていいぜ」 烈「じゃぁ、未夢さんと西遠寺くんで。私のことも、烈でいいよ」 未夢「烈くんね」 彷徨「O.K」 彷徨「ところでお前、どうして一人称が『私』なんだ?」 【立ち絵:烈 ポーズ02−笑顔】 烈「ああそれは、漫画のキャラが自分のことを私って言っててかっこいいと思ったからだよ!」 彷徨「なんだそりゃ」 【立ち絵:零】 未夢「闇無・・・零、くんだよね?」 零「ああ」 未夢「零くんは、あんまりしゃべったりしないの?」 零「あいつを見ているだけで面白いから、別にいい」 それはちょっといえてるかも。 未夢「烈くんを見てるだけで楽しいって言ってたけど、烈くんと知り合いなの?」 零「烈の家に居候してるんだ」 未夢「え・・・?あっ・・・」 そういうと彼は突然、教室を出て行ってしまった。 未夢「わたし、何か悪いこと言っちゃったのかな・・・」 彷徨「どうしたんだ?」 烈「ん?どうかしたの?」 未夢「零くんに、烈くんと知り合いなの?って聞いたら、居候してるって言って教室を出てっちゃった・・・」 彷徨「お前、早速人様に迷惑かけるなよ」 未夢「ちがっ、そんなんじゃないわよ!」 烈「あー気にしないで、零は話が苦手でいつもあんなだから」 未夢「そうなんだ・・・」 居候してるっていうのが気になったけど、気にしないことにした。 わたしも彷徨の家に居候して『いとこ』って言ってたときは、あんまり聞かれると困ったから。 【背景:教室(画面更新)、立ち絵:なし】 教師「えー、こないだ言ってた席替えを今のうちにしよーと思います」 生徒1「マジで!」 生徒2「よっしゃー!」 そっか。そういえばそんなこと言ってたっけ。 今はお昼後で、担任の授業時間。 ホームルームに行うようなことを、たまにこの時間に行うことがある。 彷徨と隣の席になれたら・・・。 横目で彷徨の方を見やったら、彼もそう思ったのか、目を合った。 未夢(隣の席になれたらいいね) そう口ぱくしてみた。 彷徨「・・・」 そうだな と、返ってきた気がした。 【背景:教室(画面更新)】 結果から言うと、わたしの席は変わらなかった。 窓際の一番後ろ。 またこの席か・・・。 未夢「プリントとか回収するとき、面倒だよ。ふっ・・・」 思わず独り言を言ってしまった。 声「なら、俺も手伝ってやろうか?」 未夢「えっ?」 【立ち絵:彷徨(制服)】 彷徨「と言っても、俺も自分とこの列のを回収しないといけないけどな」 未夢「彷徨!」 【立ち絵:彷徨(制服)楽顔】 彷徨「隣の席になれたな」 そういって彼は小さくウインクをした。 未夢「・・・・・・!べ、別に、わたしはあんたと隣になりたかったわけじゃ・・・・・・!」 彷徨「素直じゃないっつーの」 彼はそういって舌を軽く出しながらわたしのおでこを小突くのだ。 【立ち絵:なし】 声「こんなとこで夫婦漫才を見れるとはっ」 声「夫婦じゃねぇ・・・・・・」 未夢「えっ」 聞いたことのある声の方向に振り向くと、特徴的な眼帯が目に入った。 【立ち絵:烈(制服)、零(制服)】 未夢「烈くんっ?零くんも!まさか二人ともわたしの隣っ?」 零「前だけどな」 見ると前に烈くんの席、その横は零くんの席だった。 零「光月に迷惑かけるなよ」 烈「大丈夫だよ、テストとかで困ったら、未夢さんにヘルプするから!」 ・・・・・・止めて下さい。 【立ち絵:彷徨(制服)】 彷徨「良かったな、未夢」 隣には彷徨がいて、これから何やら騒がしくなりそうだ・・・・・・。 【背景:教室(画面更新)、立ち絵:烈】 烈「まさか隣の席になるとは思わなかったよっ」 隣ていうか、前ですけど。 未夢「ま、まぁ困ったことがあったら、何でも言ってね」 彷徨「そんな安請け合いしていいのか未夢」 未夢「だいじょーぶだいじょーぶ」 烈「ホント!じゃぁ教科書貸してよ!まだ教材とか、色々用意してなくってさ」 未夢「だいじょーぶだいじょーぶ・・・」 【立ち絵:烈、零】 零「お前、さっそく人に頼るな・・・」 そういって零くんは、真っ白で新しいノートを広げていたが、烈くんと同じく教材を持っていないようだった。 【立ち絵:零、彷徨】 彷徨「闇無・・・だっけ?教科書貸そうか?」 零「いや、遠慮する・・・」 彷徨「そう遠慮するなよ。困った時はお互い様」 零「・・・そうか」 零くんは遠慮しながらも彷徨の教科書を受け取っていた。 向こうは、穏やかにやってるみたい。 零「お前は、いいのか?」 彷徨「俺?ああ、次んとこ予習したからわかってるからな」 未夢「嫌味ね彷徨」 【立ち絵:彷徨(制服)】 彷徨「ただの事実だよ。ほら、前の人困ってるぞ」 【立ち絵:烈(制服)】 烈「教科書見せて見せて!今どの辺りやってるのかな?」 彷徨と離れてもいいから、もう一度席替えして下さい、と一瞬でも思ってしまったのだった・・・。 【背景:教室(画面更新)】 【立ち絵:彷徨(制服)】 未夢「今日の授業終わったねー」 彷徨「今日は宿題出なかったな」 未夢「ね。これでどこか遊びにいけるね。どこに行く?」 彷徨「俺はこれからバスケ部の練習だ・・・」 未夢「・・・ぷー。何か忘れてない?」 彷徨「・・・?何かあったっけ。思い出せない」 未夢「むー!朝に、プリンおごってくれるって約束したじゃない!」 彷徨「あー、そういえばそんなこと言ってたような」 未夢「忘れるなー!」 彷徨「っていうか、お前覚えてたのかよ」 未夢「忘れないよ、約束したもん・・・あいたっ」 彷徨がでこぴんしてきた。 彷徨「悪い、まただ未夢。部活のない明日に行こうな」 未夢「イタイ・・・プリン・・・」 烈「なになに?プリン?」 未夢「わっ!」 前から突然声をかけられてびっくりした。 【立ち絵:烈(制服、笑顔)】 彷徨「お前、まだ帰ってなかったのか」 【立ち絵:烈(制服)】 烈「二人っていつも帰り際に今みたいなやり取りしてるの?」 思いっきり聞かれていた。 彷徨「俺たち、付き合っているからな」 【立ち絵:烈(制服、驚いた顔)】 烈「えーっ。っていうことは、彼氏彼女じゃん・・・」 未夢「彷徨っ!いちいち言わなくていーのっ」 彷徨「いいじゃないか、減るもんじゃなし」 未夢「振るわよっ」 彷徨「・・・」 彷徨「・・・待ってくれ」 未夢「何今の間は」 烈「マジで・・・」 烈くんはわたしたちに見入っているようだった。 じっと見られたので恥ずかしくなってしまう。 未夢「・・・」 【立ち絵:烈(制服、汗)】 烈「零っ、未夢さんたち、彼氏彼女だって!」 近場の火事を語るように、大袈裟に取り上げられていた。 【立ち絵:烈(制服、汗)、零(制服)】 零「ん?ああ、そうみたいだな・・・」 【立ち絵:烈(制服、怒った顔)、零(制服)】 烈「聞いてたのかよっ。くっそー羨ましいな!私たちもいちゃいちゃしようぜ!」 零「そんな趣味はないぞ」 烈「いいじゃん別に減るもんじゃなし」 【立ち絵:彷徨(制服、困った顔)】 彷徨「俺もう行くぞ・・・」 烈「あ、そうだ未夢さんっ。もし今度よかったら、この学校を案内してよっ」 零「いや、案内しなくていいぞ」 どっちですか。 零「光月にも色々予定あるだろ・・・迷惑だから止めろよ」 烈「色々ってなんだよっ」 零「そんなこと俺が知るかよ」 烈「知らないでよくそんなこといえるなっ」 零「だーもう、それぐらい雰囲気読めっ」 烈「未夢さんさえよければ、案内してほしいな」 零「光月、無理しなくていいぞ」 未夢「彷徨、どうする?」 彷徨「どうするって・・・未夢が聞かれてるんだから、未夢がしたいように答えればいいんじゃないか?」 引き受ける ⇒断る 未夢「うーん、やめておくよ」 烈「そっか、残念」 未夢「ごめんね」 烈「いいよ、零と探検してみる!」 零「別に俺はどっちでもいいんだが・・・」 烈「つべこべ言わずに。参るぞ〜!」 【烈、零立ち絵消去、彷徨立ち絵表示】 彷徨「お前も薄情な奴だな」 未夢「何よ!答えたいようにって言ったのは彷徨じゃない」 彷徨「まぁ別にお前の勝手だし、いいけどな。じゃ、俺は部活行くよ」 未夢「がんばってね。わたしも帰るよ。また明日ね」 彷徨「ああ」 // 引き受ける /////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////// 未夢「うん、別にいいよ」 烈「よかった、それじゃぁ明日の放課後ね!」 え、ちょ、明日の放課後は・・・。 烈「楽しみだなぁ〜学校探検!」 零「そんなにか・・・?」 彷徨「決まったみたいだな。じゃぁ俺は部活行くよ」 未夢「え、あ、うん。行ってらっしゃい」 そういうと彷徨は去っていった。 烈「・・・なんか、さっぱりしてない?」 未夢「うん?何が?」 烈「なんか、こんなこと言うのもなんだけど、彼氏彼女なんだよね?」 未夢「ま、まぁそうだけど」 烈「なら、こう、もっと一緒というか・・・」 未夢「い、いいじゃない別にっ」 烈「まぁいいんだけどね」 烈「それじゃぁまた明日ね!」 零「ごめんな、光月」 未夢「気にしないで」 そう言って2人は帰っていった。 わたしも帰ることにしよう。 【背景:家の中玄関】 未夢「ただいまー」 家に入ると、暖かい室温といい匂いに包まれた。 未来「おかえりなさい。ご飯にする?お風呂にする?それとも」 未夢「それとも?」 未来「・・・」 ママは笑顔のまま固まった。 怖いんですが・・・。 未来「未夢にはまだ早かったかな」 何がですか。 未来「・・・わたし?」 結局言うんかい! 未夢「あはは・・・ご飯でお願いします」 未来「そう。今日は私がクリームシチュー作ってるのよ」 未夢「ホント?」 未来「ええ。たくさん作ったから、たくさん召し上がれ」 未夢「ママも料理上手くなってきたよね〜」 未来「そういう未夢はどうなのよ。彷徨くんに弁当とか作ってあげられる?」 未夢「簡単なものなら」 未来「ふふっ。未夢もまだまだね」 未夢「もうっ。ママったら」 未夢「ママ、料理手伝うよ」 未来「そう?ありがとう」 【背景:リビング】 未来「パパー、ご飯できたわよーっ」 パパは居間でソファに座り、新聞を広げながらニュースを見てくつろいでいた。 優「おっ。ママの料理できたか。こりゃ楽しみだなぁ」 未夢「いただきます」 ママが作ったクリームシチューを早速、口に運んだ。 未夢「このクリームシチュー、おいしいね!」 未来「ママが丹精と真心込めて作ったのよ」 未夢「それ、同じ意味被ってるからね」 未来「それほど愛情たっぷりってことよ」 優「パパ感激・・・」 パパ泣きすぎ・・・。 【リビング:夜】 食事が一段落すると、つけていたテレビの音がやたら大きなものに聞こえた。 アナウンサー「・・・では次のニュースです。昨日○○時頃、△△アパートで両親殺害事件があり・・・」 未来「最近は物騒な世の中になってきたわよねぇ」 優「この前も事件とかあったし・・・未夢も気をつけなよ」 未夢「う、うん・・・」 【画面更新:未夢の部屋】 未夢「はーっ・・・」 風呂上りにベッドに倒れこむ。 今日はなんとなく、いつもより疲れた気がする。 眼帯の少年、紅瀬 烈と静かな少年、闇無 零・・・。 道端でぶつかった人が、偶然うちのクラスに転校生として入ってきた。 なかなかないことだ。 未夢「寒・・・」 冬の風呂上がりは湯冷めしやすい。 寝っ転がるのは気持ちいいが行儀悪いし、寝癖もつきやすい。 髪はドライヤーで乾かしたけど、もう少し起きていよう。 わたしは明日の用意をしてから、漫画を読むなりして時間を潰した。 時刻は11時。そろそろ寝よう。今日も夜は冷える。 暖かな毛布に包まるように布団に入り、わたしは眠りに落ちていった。